普通二輪小型限定コース解説
二俣川試験場で行われる普通二輪小型限定2号コースの解説を行
います、1号コースはかなりの人が解説をしていますが2号コース
は見たことがないので初めてになるのかな?参考にしていただける
とうれしい次第です。
二俣川試験場では小型限定のコースは2種類あります、一日交替
(火・水・金曜の3日間)でコースを入れ替えているようです。
ちなみに2号コースで使われるバイクはSR125が圧倒的に多
いようです、機体不調などがあった場合はCB125Tになるかも
しれません。乗った感想はCB125Tはあまり癖もなくエンジン
も比較的パワーがあるのですが。SR125では単気筒のためふけ
上がりが遅く回転数が高いくらいの感覚でクラッチを繋がないとだ
めかも知れません。
またハンドルもCBに比べるとSRは重く。ちょっとでもハンド
ルを傾けると重さでハンドルがのしかかかってくる感じがあります。
課題について
技能試験は実際に125ccのバイクに乗って「指定区間走行」
「一本橋」「急制動」「坂道発進」「クランク」「S字走行」の課
題をこなしながら走行するものです。
指定区間走行は、
直線の長いところで40kMを維持して走行するものです。バイク
の前方と後方にランプがついており40kMを出すとピコピコとラ
ンプが点くのでスピードが足りない場合は減点になります。またメ
ータで40kMで走行しても誤差があるかもしれないので45kM
くらい出すのがベストです。
1本橋は、
幅30cm・長さ15m・高さ5cmの橋の上をバイクで安定して
走行できるかをチェックするものです。小型限定ではこの上を5秒
以上で通過しなければいけません。
なおぱ脱輪(台の上から落ちること)や足がついた場合はその場
で試験終了となります。秒数が少ない場合は減点になります。
急制動は、
30kMのスピードで直線を走り、パイロンの立っているところで
ブレーキをかけて8m以内(雨天時11m)の距離で止まる課題で
す。この8mは無理をしなくても止まれる距離だそうです。
急制動ではエリア内で停止できなかった場合はそのまま試験中止
になります。またスピードが30kMに満たない場合(停止場所1
m手前に電光管式のスピード計測器が付いているのでわかる)は1
回目はやり直しができますが、2回目は減点の対象になります。ま
たここでのエンストは減点対象にはならないそうです。
坂道発進は、
坂の途中でバイクを止めて再度発進するというものです。この場所
では確認の意味を込めて試験官に向かって自分の氏名、生年月日を
申告します。俗に言う絶叫ポイントです。
ここはアクセルとクラッチとブレーキの使い方が試されます。エ
ンストや車がバックした場合減点の対象になります。
クランクとS字は、
どちらもくねった細い道を通過するものです。道の両側にパイロン
が立っており接触した場合は減点になりますが、小型であればあま
り難しくないでしょう。
ただし二俣川試験場のコースは出口が優先道路になっており、一
時停止ではなく徐行して通過するようになっているので難しいかも
知れません。
さて上記が実際のコース図になります、コース図をクリックする
とマップの拡大版が表示されます。マップの番号順に説明を行いま
す。コース上青線が引いてあるところは一時停止場所です。
出発です、後方を確認してウインカーを右に出し、再び右後方を
確認した後に出発します。しばらくすると本線に出る所になるので
右にウインカーを点灯させて直前の一時停止場所に確実に停止しま
す。
停止したら左・右・右後方確認を行った後、指定区間に入ります。
1・指定走行区間です。ここから
はしばらくの間2車線の直線が続きます。左車線を4速まで入れて
40k(45Kくらいがおすすめ)出して直進します。
このときは早めのシフトチェンジをすると速く加速するので、試
験官に好印象を与えることができます。SR125の場合だとパワ
ーがあまりないのでメーターをきっちり見た方がよいです。
2・交差点にさしかかったら右に
ウインカーを出して進路変更です。進路変更はウインカーを出して
から1秒目にバックミラーを見て、2秒目に後方を目視確認します
そして3秒目に再び前を見て場所を定めて右車線に入っていきます。
進路変更したらギアーを1つか2つシフトダウンして速度を落と
し。左・右・右後方確認を行い坂道発進の山に進入していきます。
すぐに右折になるのでウインカーは消灯しなくても可
3・山の中腹にパイロンが立って
いるのでそこで一時停止します。ここでギアーを1速に入れておき
クラッチを握ったまま、後輪ブレーキをしっかりとかけて塔の上に
いる試験官に自分の名前・生年月日を申告する。すると試験官が手
で出発の合図をするので再び左・右・右後方を確認してエンジンを
ふかし気味にクラッチを切ります。このときブレーキは後輪のみか
けて前に動き出したらブレーキを解除します。
動き出したらすぐに右折があるので右後方を確認して進路変更を
行います。距離がないので素早く行いそのまま右折を行います。山
を下ると左折になるので左にウインカーを出します。左折する道路
は優先道路なので一時停止はしないで徐行して左・右・左後方を確
認して左折を行います。
4・一本橋の手前に引いてある停
止線の前で確実に停車します。停止線はどこでもそうですがちょっ
とでも車が動いている場合は試験中止になります。また場所によっ
ては停止線ギリギリでストップすると越えたように見られる事もあ
るので余裕を持って50cmくらい手前で停止するのが好ましいで
す。
スピーカーから「どうぞ」と合図があるので左・右・右後方を確
認して一本橋を渡ります台に乗るときはなるべく早く台に乗り、乗
ってしまったらクラッチをちょっと操作してやれば通ることができ
ます。でも実際5秒と短いので早いかなーと思っても5秒は楽にク
リヤーできます。
このときに落ちそうになったら落ちるよりはスピードを上げて安
定を保ち早く通過してしまった方が減点で済みます。
ちなみに安定して渡るにはタンクをしっかりと足で押さえつけ、
腰を上げる感じで(あくまでも感じです、立たないように)ステッ
プに力を掛けて腹をつきだす様にすると驚くほど安定します。
一本橋をクリヤーしたらそのまま左折になるのでウインカーを出
します。前方は優先道路なので左・右・左後方を素早く確認して左
に曲がります。
山沿いに走り信号の手前で左にウインカーを出して、左・右・左
後方を確認して信号を左に曲がります。
5・カーブにさしかかったらY字
路の分岐になりますので左にウインカーを出して左・右・左後方を
確認して左に入っていきます。
6・一本橋の交差点を過ぎたら右
にウインカーを出して右に進路変更を行います。進路変更の方法は
1番と同じです。進路変更は6番の所にある信号の手前までに確実
に行い一度ウインカーを消灯(ここがミソ)します。
信号のある交差点の中央付近に来た時点で再び右にウインカーを
出して左・右・右後方を確認して踏切りのある道路に進入します。
7・踏切りの手前の一時停止線で
確実に停止し、左・右・右後方を確認した後に踏切りを通過します。
踏切り通過時は変速をしてはいけないので1速のまま踏み切りを通
過します。
通過したらそのまま左折になるのでウインカーを左に出して前方
優先道路を左・右・左後方を確認して左折を行います。
またすぐに左折するのでウインカーをつけたままそのまま直進し
ます。次に左折するときは右折があるので道路のセンター寄りに進
入していきます。進入したら素早く右ウインカーを出して右後方を
確認して8の字コースに進入していきます。
8・S字走行です、ここでは8字
型のコースを利用してS字を切りますが道路幅は比較的広いのでギ
アーを2速に入れて走ればクラッチを使わなくても通過することが
できます。ここはカーブが長いので個人的に好きなところです。
そして出口の所で優先道路を横切るので左・右・右後方確認をし
てから2速のまま徐行してクランクに斜めに入っていきます。
9・クランクはL字型した道路を
通過するものです、ここも2速でクラッチとブレーキをうまく使え
ば通過できます。1本目の角を曲がったらちょっと長い直線になる
のでここで左にウインカーを出しておきます。2本目の角を曲がっ
たら再び徐行して優先道路なので左・右・左後方を確認して左折し
ます。
一本橋のある道路まで直進します、手前で左側にウインカーをつ
けて左・右・左後方を確認して左折します。左折後すぐに優先道路
を横切るので徐行して左・右・右後方を確認して優先道路を通過し
ます。
10・通過したらすぐに左ウインカ
ーを出して停止線の前で停止します。左・右・左後方を確認して左
折を行います。しばらくは直線なのでスピードを上げて直進します。
11・
しばらく直進すると前方に障害物が出てくるので減速をして右側
に進路変更を行います。障害物との間に1mの距離がないとだめで
す。またこの減速するときはエンジンブレーキを使っても減速がで
きるのですがアピールするためにブレーキランプも点灯させるのが
ベターです。
障害物が終わる頃に左に進路変更を行います。ウインカーはつけ
たままそのまま左折になります。左後方を確認して左折を行い直線
道路です。1本目の交差点を通過する頃に右に進路変更を行います。
いよいよ最後の課題急制動に入ります。左にウインカーを出して
一番手前の小型のレーンを2速で30kM(33kMくらいがベス
ト)で走行します。
12・30kMで直線を走り最初
のパイロンでブレーキをかけます。このとき油断するとオーバーし
てしまいますのでブレーキは緩めないのがベストです。
停車したら必ず左足を付きます。そしてギアーを1速に入れて左
・右・右後方を確認して出発します。本線に出るときに一時停止線
があるのでしっかりと停車して左・右・左後方を確認して左折を行
います。
もうここまで来れば試験は終了間近、しばらくは直線が続くので
もう涙無くては走ることができないかも知れません。ここもなるべ
くスピードを出して走ります。
13・いよいよ最後の見せ場、右
車線への進路変更です。今までの通りに進路を変更すれば問題はあ
りません右後方確認の際は採点塔を見てやるくらいの気持ちで行い
ましょう。
そのまま右のウインカーを出したまま発着場に進入を行います。
減速をして左にウインカーを出して停車をしたらギアーをニュート
ラルに入れてエンジンストップ、後方を確認して下車し。右手を挙
げて試験終了を告げて終わりになります。
主な減点内容
試験で減点される主な内容です。
乗車姿勢:
乗車姿勢は、主に走行時のニーグリップや、足の置き方などがチェ
ックされます。ギアーを変速した後に足を上に戻さない場合なども
減点になります。
安全措置:
方向指示器の出し方や、目視による安全確認などがこれにあたりま
す。
発進手間取り:
発進時や走行中にエンストをした場合です、1回までならOKだが
多く続く場合は試験中止になります。ただし急制動時のエンストは
除外されています。
逆行:
坂道発進の際に車が下がった場合がこれに当たります。逆行が長い
場合はその場で試験中止となります。
課題速度:
指定区間で40kM/hを出さなかった場合は減点になります。逆
にスピード超過(50kMなど)でも減点になります。
進路変更関係:
進路変更時や、右左折時の合図の出すタイミングや、目視による安
全確認が行われているかを調べます。
ふらつき:
主に左折時にアウトにふくらんで曲がり、そのまま左に寄った場
合ふらつきが適用され減点となります。もしアウトにふくらんだ場
合はそのままちょっと走り、進路変更の要領で左車線に付けるよう
にすればOK。
徐行:
優先道路などに進入、横断する際や徐行の看板があるところで徐行
しない場合減点となります。
踏切内変速:
踏切通過時にギアーを変速した場合減点になります。
試験中止事項:
逆行大・発進不能・区間超過・転倒・脱輪大・右側通行・信号無
視・進行妨害・一時不停止(ちょっとでも動いていたらダメ)・
踏切不停止・暴走
試験で気にかかったところ
試験を受けていて気が付いたのですが、一時停止線のない交差点
ではいちいち左足をついて停車する必要はありません。前方が優先
道路でも停止線がない場合は徐行して左・右・後方を確認すれば通
過・進入をすることができます。へたに足を付いた場合減点になる
可能性もあります。
また中型・大型試験を受けている人とかを見ても服装がなってい
ない。中型だと半キャップ(半帽)をかぶって試験を受けているバ
カもいました。また裾がヒラヒラするような上着やひも靴もバイク
を乗るにはふさわしくありません。ちなみにこの件を過去に大型免
許を二俣川試験場で受けた友人に話したらそんなに乱れているのと
驚いていました。
ちなみに試験では法規走行はもちろんのこと、主にそのバイクに
乗れているか(乗りこなせているか)を試す目的があります。良く
周りからは難しいとか言われていますがちゃんとバイクをのりこな
してさえいれば合格できます。逆に乗りこなせていない場合はバシ
バシ落とされます、相手は元白バイ隊員、ヘタな小細工は通用しま
せん。
変更来歴
2000年03月12日 新規作成
2000年03月12日 7番の説明がおかしかったので修正
2000年03月13日 9番以降の番号と説明があっていない不具合を修正
2000年03月13日 主な減点内容を記述した
2000年03月24日 10番以降の文章の追加と停止線を追加した
2000年03月24日 主要場所に写真を貼付した